看護研究では、特定のテーマに関して1から調査を行うのではなく、これまでに発表された論文や学術書の記事などを参考にしながら調査を進めていきます。とはいえ、医療に関する資料は膨大にあるため、初めて看護研究に取り組む人であれば適切な文献をどのように選べばよいのか分からず悩んでしまうということもあるでしょう。
適切な文献を選ぶ1つ目のポイントは「キーワードの選定」です。研究に関連してとりわけ大切なキーワードをいくつか選び、それに基づいて文献の検索を行いましょう。これにより、研究と直接繋がりのある文献だけをある程度絞り込むことができるはずです。ただし、キーワードとしてあまりにニッチな単語を設定してしまうと、検索結果がほとんど、あるいはまったく出ないことがあるので注意しましょう。2つ目のポイントは「幅広く検索すること」です。医療関係のデータベースは複数あります。例えば、看護分野の研究を専門に扱う「看護索引」や学術論文専門の検索エンジンである「Google Scholar」などが挙げられるでしょう。「国立研究所」のデータベースも豊富な情報量を誇っています。
「まったく同じテーマの研究論文がないか探す」という点も念頭に置いておきましょう。興味深いテーマを設定し、時間をかけて調査と分析を行ったものの、いざ発表をしようと思ったらすでに同じテーマで研究が行われていたというのは本当に残念なことです。ですから、参考文献を検索する際に同一テーマの研究を行った履歴がないか、必ずチェックしましょう。
※この記事は[看護研究ハンドブック]を参照にしました。